抗体検査。 新型コロナウイルスの検査について(抗体検査、PCR検査、抗原検査)

コロナ抗体検査の社員全員への実施が「無意味」な2つの理由

抗体検査

抗体が新型コロナウイルスへの再感染をどの程度防ぐ効果があるのか、国立感染症研究所でさらに研究するという。 抗体検査は、ウイルスに感染した後に体内にできるたんぱく質(抗体)を、血液検査によって調べる。 感染の広がりを調べるため、厚労省は人口の多い自治体のうち、感染者数が多い東京と大阪、少ない宮城を調査の対象地域とした。 20歳以上の住民計7950人を無作為に選び、6月初旬から検査をしていた。 厚労省の担当者は「抗体を持っている人は累積感染者数と比較すると多く、無症状の感染者が一定程度いると考えられる。 抗体が今後の流行にどう影響するか、現時点ではわからない」と話している。 今回、厚労省が調査に使った検査方法は大型の機器を使う「精密検査」だ。 今回の結果はいずれも陽性率が低いため、検査の精度から考えると、誤差の影響を大きく受けてしまう。 山形大病院検査部の森兼啓太部長は「国内の感染状況からみて当たり前の結果であり、ほとんど解釈できない数字」としつつ、「次の波が来たときに誰もが感染しうる。 『安心してはいけない』ということが確認できた」と話す。 東京医大の濱田篤郎教授(渡航医学)は「いずれも低いなという印象だ。 感染者がそれだけ少ないということでもあり、この抗体陽性率だと、日本では、秋にも心配される第2波で感染者数が増える可能性がある」と指摘。 だが医療体制や検査体制を整備すれば、「欧米の第1波で見られたように死亡者数が増えるといった被害は避けられるだろう」と話す。 日本臨床検査医学会理事の柳原克紀・長崎大教授は、検査を受けた人たちがその地域の年齢や職業など構成からみて偏りがないかどうかに留意が必要としたうえで、「二つのメーカーでいずれも陽性の人を見ているので、ある程度信頼できる。 今回の流行の対策を総括するためのデータにはなる」と評価する。 ただし、一方だけ陽性の人をどう評価するかは難しいという。 「数人でも陽性の人が増えればそれだけで割合は2倍、3倍になる。 次の流行への備えはしっかりやらなければいけない」と指摘する。 抗体検査で感染の広がりを捉えようという試みは、民間や大学でも広がる。 一方、新型コロナに現在感染しているかどうかがわかるのは、診断用として国の承認を受けたPCR検査や抗原検査に限られる。 抗体検査で検出されている抗体が、新型コロナの感染を防ぐ能力があるかどうかはまだわかっていない。 民間のクリニックなどで簡易の抗体検査を実施しているところはあるが、山形大の森兼さんは「ほとんどの人が抗体を持っていないうえ、抗体を持っていたら二度とかからないかもわかっていない。 精度の低い簡易検査を個人が受けることにあまり意味はない」と話す。 日本臨床検査医学会の柳原さんも、抗体検査を個人が受けることにはあまり意味はないとしたうえで、「新型コロナの重症化は1週間後くらいからとされている。 もっとデータが集まって精度があがってくれば、症状が出て1週間とかで診断に使い、重症化を防ぐというやり方は考えられるのかもしれない」と話した。 (富田洸平、後藤一也、野口憲太、服部尚).

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抗体検査(新型コロナ)ができる東京の病院はどこ?費用は自費になる?|BuzzBorn

抗体検査

さて、covid-19()に対する検査を無意味にdisった一部界隈中心に、なぜか抗体検査を妙に持ち上げる動きがみられるようです。 しかし、抗体検査はとはまったく性質が異なる検査で、追加で行うならともかく、の代わりになるようなものではありません。 ここではそれに抗原検査も加え、各検査の特徴について簡単に説明しましょう。 検査 これは今や詳細は必要ないでしょうが、ポリメラーゼ連鎖反応(polymerase chain reaction)の略称で、極めて微小な量のDNA断片を100万倍にも増幅して検出する技術です。 ウイルスの場合は、をDNAに逆転写して鋳型とします。 もウイルスなのでこちらですね。 でみているのはウイルスの生存や増殖に不可欠な「ゲノム」ですので、検査ではウイルスの有無を検出していると考えて問題ないでしょう。 ウイルスのゲノム配列に正しく結合する適切な「プライマー」があれば、一般にでは70%程度の感度と100%に近い特異度で診断を行うことができるといわれています。 診断の感度が低いという人もいますが、例えばインフルエンザの抗原検査キットは一般に感度60%程度であり、他と比べて特別に低いというわけではありません。 ただ、には専用の機器が必要になるため、ほとんどの場合は検査センターにサンプルを送付して1~数日の結果待ちというやり方になります。 ちなみに日本は検査能力が低いという謎の説もありますが、民間検査会社ではすでに一社で1000件/日以上の検査能力はあると発表されていますし、さらに拡大予定とされています。 複数社で効率的な検査コンソーシアムを組めば一日一万件くらいは民間だけでも処理できるようになるでしょう。 抗体検査 では抗体検査とはなんでしょうか。 もっとも大きな違いは、ウイルスそのものを見るわけではない、という点です。 ウイルスの侵入に対して、人体の免疫系が反応し、抗体を産生して攻撃しようとするわけですが、これには大きく一次応答と二次応答の二段階があります。 一次応答ではという種類の抗体が、二次応答ではIgGという種類の抗体が産生され、抗体検査では、このやIgGを血液から検出することになります。 こちらの図がわかりやすいですね。 ただ、誤解しやすいところなのですが、 『抗体があることは、治癒や免疫成立を必ずしも意味しません』。 というのも、抗体ができたとしても、その質(中和能)や量(抗体価)によっては、完全にウイルスを撃退するに至らない場合もあるからです。 IgGが検出されても感染中であったり、あるいは再感染する場合も十分考えられます。 抗体検査は、感染の時期や感染暦を判断するためのものであって、感染の状態を知るものではないのです。 わかるのは「感染したことがある」または「感染している」のどちらかであるということ。 将来的に研究が進めば「これくらいの抗体価があれば感染防止できる」というようなことがわかってくるかもしれませんが、今はまだその段階ではありません。 また、近年では、抗体がウイルスの感染を増強するケースがあることも報告されています。 covid-19と同様によるや、ワクチン、HPVワクチンにおいてもその懸念が指摘されています。 covid-19については未だわかりませんが、そういった可能性も排除せず備えておくべきでしょう。 抗原検査 最後に『抗原検査』です。 抗体検査と字面は似ていますが、こちらは「ウイルスの」を検出する方法であり、と同じくウイルスの有無を見ていると考えて差し支えありません。 長所は、うまくキット化すれば、検体をセンターに送らずともベッドサイドで15~30分で簡便に診断できる「迅速検査」が行えること。 インフルエンザなど多くのでこのような迅速検査が活用されています。 短所は、上でも触れましたが感度が高くない場合が多いこと。 インフルエンザの場合は一般に感度60%、特異度98%程度といわれており、を上回ることは難しいと考えられます。 「は感度が低いから使えない」という主張の方にとっては、抗原検査はさらに使えないことになりますが、そんなことはありません。 迅速にリスク群を層別することで、隔離を早めて医療者の感染リスクを低減したり、早期治療に備えたり、医療資源を準備したり、広域の分布を把握したりといろいろとやるべきことはあるのです。 ただし、確定のためにはやはり検査が必要であり、基本的には素早く方針について目処を立てるためのものと考えたほうがよいでしょう。 いずれの場合も、検査の完全代替になったり、が不要になることはありません。 追加や補助の知見を得るため抗体検査・抗原検査を行うのは意義があることでしょうが、あくまで検査がきっちりなされることが前提です。 それぞれの検査の特性を知り、正しく活用することが必要なのです。

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コロナ抗体検査の社員全員への実施が「無意味」な2つの理由

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新型コロナウイルスに感染したかどうかを検査すべきかどうかについては、大きな議論があり、方向としては重症化しない限り検査しない方向で収まりつつあるように見える。 ここでいう検査とはPCR検査のことを指している。 新型コロナウイルスに対する検査としては、このPCR検査に加えて、抗体検査(血清検査)がある。 ある程度の正確さを持った抗体検査を開発して大量に行えるようにすれば、新型コロナウイルスに対する対策が抜本的に変わるかもしれない。 イギリスでは、ジョンソン首相が抗体検査を「ゲームチェンジャー」と呼んでおり、政府が350万個の抗体検査キットを発注したとされる[1]。 経済学と疫学の専門家の共著としてで発表された(日本語版は)でも経済活動を再開させる上で抗体検査とPCR検査の併用が重要であることが強調されている[2]。 PCR検査と抗体検査の違い 新型コロナウイルスのPCR検査は、鼻腔(びくう)や喉を綿棒でこすって採取した粘液を使ってウイルスの有無を検査する。 粘液の採取は専門家が行う必要があり、感染の危険を伴う。 これに対して抗体検査は指などから少量の血液を採取する。 自分でも採血はできるので感染の危険は少ない。 PCR検査は、今この瞬間に体内にウイルスがあるかどうかを調べる。 このため、今この瞬間に他人にうつしやすいかどうかはわかるが、過去にかかったどうかはわからない。 これに対して、抗体検査は、症状が発生してから数日しないと陽性にならないが、症状がない場合であってもいったん感染すると陽性になるので、過去にかかったかどうかがわかる。 過去にかかった人は、他の多くの感染症の例を踏まえると、少なくとも1年や2年はかからないことが想定され[3]、これが正しければ、当面の間は人にうつすことも人からうつされることもなくなる。 いろいろと調べた結果を以下の表にまとめておいた。 表:PCR検査と抗体検査の比較 PCR検査(ウイルスを検知) 抗体検査(感染による血液中の抗体を検知) 目的 今かかっているかを調べることが中心。 過去にかかったことがあるか(免疫があるか)を調べることが中心。 採取法 のどの奥から専門家が採取。 採血する。 自分でもできる。 第一に、新型コロナウイルスに過去に感染したかどうかがわかることにより、多くの人々が抱く不安感を解消できる。 今後は咳や熱といった症状があっても医療機関を受診せず検査も行わずに自宅で待機することが求められるようになると思うが(そうしないと院内感染・医療崩壊を招く)、そうすると新型コロナウイルスにかかったがどうかはわからなくなる。 仮に新型コロナウイルスにかかったとすれば、症状が回復すれば当面の間はうつしたりうつされたりしないことが期待できるが、違った病気(たとえばインフルエンザ)であれば、引き続き新型コロナウイルスにさらされるリスクがある。 抗体検査を受けられれば、このような不安感を解消できる。 第二に、いったん新型コロナウイルスに感染したことが判明すると、その人々は仕事に安心して復帰できることになる[2]。 うつす心配もうつされる心配もなくなるためだ。 感染者との接触の多い医療関係者や、感染すると重症化しやすい高齢者と接する介護関係者、人との接触の多い業務の従事者ではこのメリットは大きい。 感染予防のために隔離に近い状況に置かれた高齢者が子供や孫と再び接することができるようにもなる。 第三に、この検査の普及により、国民のどの程度の割合が感染しているかが正確にわかることが挙げられる[2]。 残念ながら、今の検査方針では、本当にどの程度の国民が新型コロナウイルスに感染したかがわからない。 国民全体から数千人を選んで抗体検査を受けてもらえば、国民のどの程度の割合が感染を経験したかがわかる。 私がデータを扱った調査でも、中高年者縦断調査や消費動向調査にはこのようなノウハウがある。 人口全体からの代表性を確保した調査を定期的(たとえば週1回)に行えば、どの地域で感染が進行中かどうかわかる。 また、感染しても症状がない人々がどれくらいいるかわかる。 今は、正確な感染者数などの基本データがわからないために、新型コロナウイルスが季節性インフルエンザよりも大変なものなのかどうかもわからず、そのような危険の程度もわからない感染症のために社会と経済を危険にさらしていると、影響力のある研究者が現状の対応を強く批判している[4]。 信頼できる抗体検査を大量に行えるようになれば、こうしたことがわかるようになる。 つまり、新型コロナウイルスを「見える化」できるということになる。 もしもいきなり国民全体の検査をするのが大変であれば、どこかの地方公共団体に協力してもらって住民に抗体検査を提供するのも一案だ。 実際にこのような取り組みがアメリカのコロラド州の小さな町で行われていることがされている。 いくつかの課題 抗体検査については課題も多い。 1つ目は新型コロナウイルスにいったん感染したら免疫ができて当面は感染しなくなると言えるかどうかだ。 これは過去の感染症の経験に基づいているので、新型コロナウイルスにおいては証明されていない。 私の知る限り、唯一の研究はサルについて行った実験で、いったん新型コロナウイルスにかかって回復したサルがもう一度かかるかどうかを検証したところ、かからなかったというものだ[5]。 2つ目は抗体検査がどの程度信頼できるかがよくわからないことだ[6]。 世界中の多数の企業が争うように抗体検査キットを開発しており、また、オープンソースとして抗体検査の方法を公開した研究者もいるのだが[7]、精度まではわからない。 もっとお金を投入して、感染症の専門家では手が回らなければ、医療統計学の専門家にも参加してもらってどの程度使えそうかを評価してもらえないだろうか。 3つ目は大量生産の可能性だ。 イギリスでは350万個の検査キットを注文したそうだが、信頼できるキットをそれだけの大量な数だけ生産できるかどうかはよくわからない。 4つ目はいきなり市場に投入した場合の混乱だ。 妊娠検査薬のように簡単に買えるようになって、実際に陽性になった時に、病院に殺到するような反応が起きるのは避けたい。 公的な管理の下で、陽性と判断されて症状がもはやない人々には「感染お墨付き証明」みたいなものを出せるといいのかもしれない。 この点については、DewatripontらはPCR検査と併用してPCR検査が陰性で抗体検査が陽性の人だけが仕事に戻ることができるようにすべきだと指摘しているが[2]、そうするとPCR検査のキャパシティによる制約が生じたり医療機関の負担が増えたりする。 抗体検査が陽性になって症状がない状態が数日続いたら働いてもいいとするなど別の対応法を模索する方がいいように思う。 5つ目は感染者が膨大だとわかった時の国民の反応だ。 私は正直に伝えるべきだと思うが、驚く人も多いだろう。 ただ、感染者数が多いことは死亡率が実は低いことを意味するので、むしろ安心材料かもしれない。 上述したように一部の地方公共団体で試験的に導入するのがいいかもしれない。 6つ目は、新型コロナウイルスが指定感染症になっていることとの関係だ。 検査が大規模で行われれば陽性の人は増える。 そうすると届け出や入院といった話になって医療機関の負担の増大が生じるかもしれない。 ただ、蔓延している新型コロナウイルスを指定感染症として扱うことが問題なのかもしれず、そのことをレビューすべきなのかもしれない。 おわりに 新型コロナウイルスの蔓延が進む中で、抗体検査は数少ない希望のように思える。 希望が実現することを願っている。 引用文献• Yorke, H. , UK orders 3. 5 million antibody tests in bid to get workers back on the front line, in The Telegraph. 24 March 2020. Dewatripont, M. , et al. Rapidly identifying workers who are immune to COVID-19 and virus-free is a priority for restarting the economy. 23 March 2020; Available from:. Ferguson, N. , et al. , Impact of non-pharmaceutical interventions NPIs to reduce COVID-19 mortality and healthcare demand. 16 March 2020. Ioannidis, J. A fiasco in the making? As the coronavirus pandemic takes hold, we are making decisions without reliable data. March 17, 2020; Available from:. Bao, L. , et al. , Reinfection could not occur in SARS-CoV-2 infected rhesus macaques. bioRxiv, 2020: p. 2020. 990226. Edwards, A. COVID-19 tests: how they work and what's in development. March 25, 2020; Available from:. Amanat, F. , et al. , A serological assay to detect SARS-CoV-2 seroconversion in humans. medRxiv, 2020: p. 2020. 20037713.

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